ステージにはバンザやヴィオラのジョゼの息子ディアゴ、そしてパウロ・パレイラなど大物が揃っていた。まず、はじめは2年前テレビで知り合ったゴンサロ・サルゲイロが歌った。いつものようにアラブ的節回しのアカペラで始まる「Grito」を歌い、「Estranha Forma da Vida」も歌った。その後はなんとマリア・ダ・ナザレが出て、そしてそのあとすぐにジョアンナが歌った。こんなに早く出していいのかなあ、一体次は誰が続くのだろうと思って見ていた。(ジョアンナの声はやっぱり麗しい!)初めて見るファディスタの人たちもいて、1曲ずつ歌っていくのだが、一人一人の個性が出ていて面白かった。中には「どうしてこんなうまい人のことを知らなかったんだろう」という歌い手もいた。フェルナンド・マウリシオの歌った詩をポルトガル一の俳優が朗読したり、マリーザのメッセージビデオが映されたり、とてもうまく進行していった。アレッシャンドラを生で聞いたのも始めてだった。「かもめ」を大声で歌っていた。Sr.Vinhoの専属歌手パトリシア・ロドリゲスが「暗いはしけ」をうまい節回しとよく通る声で歌い、今一番の売れっ子になりつつあるアナ・モウラもやはり綺麗な声で歌い、皆うまかった。リカルド・リベイラというモウラリアの歌手が歌ったときはそのビートの出し方や声のため方にすごいオーラを感じて熱くなった。それでも「やっぱり皆うまいなあ」くらいの軽い気持ちで見ていた。