TRANSCRIOLLA 2 URUGUAY
2010年 09月 28日
コルドバの翌日、ブエノスアイレスからラプラタ川を渡って、モンテビデオへ飛ぶ!海と川がまざるところを眼下にみおろし・・。
とうとう到着!水辺沿いの道、ふっと心が軽くなった。
翌日は朝早くからラジオへ。
モンテビデオぶらぶら散歩。
嬉しそうなヤヒロさん。
本当に本当に美味しかった・・!ウーゴのお母様はとてもお元気で、イタリアのオペラの歌やサルスエラを口ずさんでいらっしゃる、それはそれは素敵な人だ。「結婚は絶対しないほうがいいわよ」と若者に深いアドバイスまで!(笑)
さて、音楽。
着いてすぐにレイ・タンボールとのリハーサル。みんな20代前半、素晴らしい音楽性だ。ハードスケジュールで、たった2日間だったにも関わらず、ウルグアイには自然に音楽が根付いていて、日常的な感覚になれた。小さなスタジオでのリハ、忘れられない。(左からタンボール・ピアノのディエゴ、タンボール・チコのフェルナンディート、タンボール・レピーケのノエ)
カンドンベについて。アフリカから連れてこられた黒人奴隷が、何世紀も働かされたあげく、アルゼンチンーパラグアイ戦争の時に前線に送られ、それでも生き残った人たちは迫害を受け、なんとか逃れてウルグアイに住みついたという。カンドンベは、なんともひどい苦難の歴史を乗り越えて、続けられてきた文化だ。初めて聴いた時は、その音にまず驚いた。柔らかく力強い響きがじかに胸に迫る。
そして、このレイ・タンボールは、巨匠ウーゴと3人の絶妙な音の交わりで、ダイナミックなリズムの奔流をえがく。
さて、本番は、言うまでもなく、ウーゴの故郷ということもあって、大盛り上がりだった。
サンホセもモンテビデオも満員のお客さんがしっかりと熱く聴いてくれた。
アルゼンチン、チリに比べて、圧倒的にリズミカルな公演になった。
そして、今回、ウーゴに頼んで、カンドンベのダンサーを二人入れてもらったのだ!
一人は、レイタンボールのフェルナンディートのお父さんでカンドンベのマスターであるフェルナンド・ロボ・ヌニェスさん!そしてブラジルのサンバではバイアーナにあたる、ママ・ヴィエハにアドリアーナさん。彼女に踊ってもらいたくて、エドゥアルド・マテオの"La Mama Vieja"を歌った。
最高に面白いマスター、ロボさん。
ウルグアイ新進気鋭のシンガーソングライター、ニコことニコラス・イバルブルも参加してくれた。CDにも録音した「時を暖めて」を作った人だ。とても繊細でピュアな感覚をもった人で、「小さな空」をデュオでやってみたら、ぴったりだった。「時を暖めて」をレイ・タンボールそしてニコと一緒に歌った時は本当に最高だった・・。
賑やかな旅!
総勢9人の出演者で、しかもウルグアイの黒人コミュニティー的な元気で笑いの絶えない旅になった。
コンサートには、ウルグアイのミュージシャンのお友達も来てくれて、これは、また必ず帰って、日常を暮らしてみたいと思った。自然にいろいろな音楽が生まれてきそうで・・。
「ママに贈る歌」を作った天才エドゥアルド・マテオの音楽が他のラテンアメリカ諸国の音楽と違っている理由が、ウルグアイに来てみて、少しわかった気がした。ウーゴもまたおなじ。
ウルグアイは、心を澄んだみずいろの空でいっぱいにしてくれた。優しい人たち、音楽を愛してやまない聴衆、人間的な時間。ありがとう、モンテビデオ。ありがとう、あの町まで連れて行ってくれた音楽の翼・・・。
(ここで宣伝)レイ・タンボールは、11月10日にハクジュホールでの帰国公演に参加します。カンドンベが、歴史上初めて、日本にやってきます!
TRANS-CRIOLLAは、アンデスの向こう側、太平洋側のチリまで続く。
by miomatsuda
| 2010-09-28 15:47
| ◆旅日記/Traveler's note