松田 美緒のオフィシャル・ブログ MIO MATSUDA's official blog
by miomatsuda
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
Home Page Navi












カテゴリ
ライフログ
最新の記事
以前の記事
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
大西洋と大陸の地図
d0101430_2039081.jpg


  Eu sou Atlantica. 「私は大西洋だ」
 はっとする言葉から壮大な叙事詩が始まる。
 アフリカ各地からブラジルへ連れてこられた奴隷たちの歴史と現在、そして未来。奴隷解放100年記念の年に作られた、女性監督Raquel Gerberによる、ドキュメンタリー作品、「Ori」オリ。
 見終わった時、そのスケールの大きさと、深く掘り下げられたテーマ、詩的なナレーション、繊細でいて雄弁な映像のストーリーに、しばらく呆然としていた。
 アンゴラ、セネガル、ブラジル・・映像は旅をするが、その旅は、ブラジル黒人のDNAをたどるかのように、映像が脳内で地図を成す。
 「キロンボ」という逃亡奴隷の王国が、単なる逃亡者のコミュニティーではなく、アンゴラで起こった民族移動と深い関わりがあることを明らかにしていく。「ブラジルの黒人」という世界を、ひとりの女性の目を通して、内側から語っている。ヨルバ系、バントゥ系の民族のブラジルでの系譜を、この映画の語り部、ベアトリスの感覚をとおして、伝える。いつの間にか、彼女の感覚を私は取り込んでいる。彼女のなかに流れている血をわたしはたどっている。アフリカの大地に生まれ、躍動していた体内の記憶を。そして、現在まで続くジレンマとの闘いを。
 「私は大陸的な歴史をもちたい」
 彼女は、途方もなく辛く哀しい負の歴史にたいして、新しい視点を選びとる。
 
 ナナ・ヴァスコンセロスの音楽、途中で入るカエターノの歌、ジルベルト・ジルとジミー・クリフの映像など、音楽好きにもたまらない。すべてが合わさって、心に深い余韻が残った。

 この作品、今月13日に、ヤマガタ国際ドキュメンタリー映画祭主催で、シネマート六本木にて上映される。ご縁あって、ライブトークで私も出演させていただくことになった。この作品をスクリーンで見られるのが楽しみだ。

 こんな素晴らしい貴重な映像を見られる機会はなかなかないので、ぜひご鑑賞ください。

5月13日(水) 19:15 open / 19:30 start
シネマート六本木にて。
[PR]

by miomatsuda | 2009-05-09 21:20 | ◆日々雑感/Notes
<< 言霊  訳詞 >>