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~夜の虹とピタンガの実~


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 先日、広島で、ファンの女性の方からお友達づてに一冊の本をいただいた。
Night Rainbow「祝福の虹」(高砂淳二)という写真集。
ハワイでは最高の祝福とされる、夜にあがる虹の写真集だ。
その写真は、「美しい」なんていう言葉が、自然と宇宙の神秘に対する私の浅はかな驕りなのだと思うほど、神々しいものだった。
 プレゼントしてくださったMさんは、長いお手紙の中で、私の歌を聴いたのがきっかけで、ポルトガルまで行ったと書いてくださっていた。私がアマリアの声に導かれて行ったように、と。そして、そのことは彼女にとって、とても幸せなことなのだ、と。
歌手として、これ以上の賛辞はない。深いところに歌が響いて、幸せになったと言ってもらえたら、本当に嬉しい。
 旅をして世界の人たちや音楽とかかわり歌っていくことが、とても個人的なところで完結しているのではないか、と思ったことがあった。その境界線が消えて、私の見ているものや出会った人たち、歌たちが、聴く人のフィルターを通して新しい生命を持ち出すことがあるのだ、と思うと救われた気持ちになる。時間をかけてその核がもっと豊かになれるように、日々、芸を磨くのみ。
 彼女はもしかしたら気付いていなかったかもしれないけれど、その写真集の中に、ピタンガの実を見つけた。スリナムチェリーと書いてあるけれど、まぎれもなくピタンガだ。しかも、他には一切果実の写真はない。嬉しくて、信じられなくて、「「愛の歌」を聴いて選びました」と書いてくださっていた彼女の直感はすごいな、と感動した。
 ポルトガル人はピタンガの苗をハワイに持っていったのだろうか?それとも、先住民の人たちの中では昔から愛されていた果実なのだろうか?ピタンガはブラジルの先住民の言葉。もしかしたら、ハワイの古来の先住民の人たちもピタンガの葉を浄化のために使っていたのだろうか?それはまだ勉強不足だけれど、きっと「幸福」の実に違いない!
 写真家の高砂淳ニさんは、石巻の漁村生まれで、ハワイで見た夜の虹に魅せられて、たくさんの写真を撮り続けているらしい。きっと、南の魔法がかった島では、直感は都会の何百倍もの意味を持っているのだろう。虹を撮りに出かけて、なんとなくある場所に行ってみたらそこに虹が輝いている、という体験を繰り返しているらしい。まさに、祝福を受けてこの宇宙の尊い神秘を世に伝えていらっしゃるのだろう。
 いつか、太平洋の島で、漆黒の闇にあがる虹を見たいと思う。最高の祝福を受けるには、まだ修行が足りないかもしれないけれど、いつか、きっといつか。

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 Mさん、素敵なプレゼントをありがとうございました。
by miomatsuda | 2007-03-05 00:05 | ◆日々雑感/Notes

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